外見と内面は表裏一体!
内面がその人らしさを作り出し、
それが外見に反映される。
間もなく受験シーズン。面接がある学校を受験する人も多いことでしょう。
そこで、今回鹿児島でイメージコンサルタントとして活躍されている山元彩子さんにお話を伺いました。
なりたい自分を相手にもイメージさせる
イメージコンサルタントとは、鹿児島ではあまり聞き慣れない職業。どんな仕事なのだろう?山元さんに尋ねると、「職業、肩書き、ライフスタイルなど、なりたい自分、目的に合わせてイメージ・印象を効果的かつトータルにプロデュースする仕事です」という答えが返ってきた。なりたい自分のイメージと現状とのギャップを埋めるサポート役が山元さんの仕事。アメリカでは「イメージコンサルタント」は、「医者」「弁護士」と並んで、政治家やビジネスマンが持つべき3人のコンサルタントの一つと言われている。
『これでいい』から『これがいい』へ
山元さんは、ミス・ユニバース・ジャパン鹿児島大会オフィシャルトレーナーの仕事もされている。トレーニングには半年間ほどの時間をかけるのだという。そこで指導するのはファッションスタイル、ヘア、メイクだけではなく、表情、視線、しぐさ、身のこなし、歩き方、話し方、マナーなどの立ち居振る舞い全般にわたる。さらに、ヒアリングやマインドセットを通じて、身の周りの事や社会の慣習などについて『何でかな? どうしてかな?』と常に問題意識を持って自分で考える習慣も身につけてもらい、性格、趣味、価値観といった内面についても磨き上げていくのである。「『でも』『だって』『仕方ない』という言葉は禁句です。鹿児島の女性は、謙虚さが美徳という社会環境の中で育っていますが、もっと自分を大切に扱い、そこからさらに内面の美しさを磨いて一歩踏み出すお手伝いをしたいのです」と山元さん。さらに「『これでいい』ではなく『これがいい』と、意志を声に出して主張できるようになると、身の周りの環境も自然と変わりますよ!」と語る。実際、就職に関しても、長期間にわたってトレーニングされたミスコン参加者への企業側からの求人は非常に多いという。
外見と内面は表裏一体
内面がその人らしさを作り出し、それが外見(見た目)に反映される、というのが山元さんの考え方だ。たしかに、日常生活において、言葉を交わしてからコミュニケーションが始まることは少ないのかもしれない。日々の出会いから、受験の面接といった緊張の場面など、相手は見た目で判断してから言葉を発しているのではないだろうか。古代ギリシアの哲学者アリストテレスは、『人間は社会的動物である』という言葉を残した。人は人との関わりなくしては生きられない。だからこそ、「なりたい自分を自分でもより意識し、相手にもそう思ってもらえるように努力する」ことが、より良く生きたいと思う人たちにとっては必要なことなのかもしれない。
山元さんは、この先、鹿児島の男性の意識を改革したいと言う。「とくに鹿児島の男の人は、見た目より中身、という方が多いですが…例えば有名人に会うときは立派な格好をする、友達が相手だと手を抜く。そういう相手によって態度を変えるというマインドは褒められるものでしょうか?」。あくまでも、外見を作っているのは内面なのである。「これからは男性も、より見た目に気を配る必要に迫られると思います。そのためにはもっともっと内面を磨かなければ…そのお手伝いもしたいと思っています」。実際に、山元さんが鹿児島で仕事を始めるようになってから、企業経営者など、いろんな場所に出て行く必要に迫られている人たちからの依頼が増えているという。本物の美しさを備えた人が増えると、鹿児島の景色ももっと明るくなっていくことだろう。
取材:2015年11月