鹿児島のしごとびと > 仕事を知る > 科学や数字の興味を仕事にする > プログラマー

プログラマー

プログラマー

田原迫 麗(たはらさこ うらら)

1987年生まれ、指宿市出身。南指宿中、錦江湾高校、鹿児島大学工学部情報工学科(現 情報生体システム工学科)を卒業後、家業の旅館の手伝いやベンチャー企業でのアルバイト、福岡で携帯電話会社に就職し接客業を経験をしたのち、平成24年株式会社システック入社。現在、本社開発部 システム開発グループに所属。

"美しい画面の奥は、
ひたすら記号とローマ字の羅列なんです"

梅雨の晴れ間、熱帯魚たちが出迎えてくれた涼しげなエントランス。その奥からかすかに聞こえる犬の鳴き声。もしかして?と思っていると可愛い犬が机の間を走っている。そんな癒される空間が田原迫さんのオフィスだ。デスクの上にはちょこんとルービックキューブ。

理系女子

「小さい頃から、パズルや算数が大好きでした」そんな田原迫さんが、家にあったパソコンをいじり始めたのは中学生の頃。俄然(がぜん)興味を持った。書籍やインターネットでホームページの作り方を調べ独学で学んだという。「同級生に同じ趣味の子はなかなかいませんでした。(笑)ちょっと巻き込みたくてホームページを作ってあげたり、作り方を教えたりもしましたね」高校生になると、今度は音楽に没頭。吹奏学部でサックスを担当し、部長として部員をまとめた。「前に出るのは好きです。とりあえずやってみればいいんじゃないっていう性格なので。生活は部活一色でした。将来のこともあまり考えていなかったです。大好きだった数学でも赤点をとってしまったり。でも唯一得意だった物理と、頑張り直した数学で、何とか受験に間に合いました」理系女子の田原迫さんは工学部に進学。大学時代の勉強は今の仕事に大きく役立っているという。

理系女子

コンピューターと人間を通訳する

普段、私たちの見ているパソコンやスマートフォンのサイト画面は、きれいな色や文字で構成されている。そのしくみはどんなものだろう。「コンピューターが理解できるようにプログラム(指示)を記述したものをソースコードっていうんですけど、例えば、『ありがとう』という言葉を表示するだけでも、文字の大きさはタテヨコ2センチ、色は青色、画面の上の端から5センチ、左端から4センチ、言語は日本語を選択して表示させてね。そんなふうに、一つひとつコンピューターにわかる言語(プログラミング言語)で書いてあげないとコンピューターは動いてくれません。実は美しい画面の奥は、ひたすら記号とローマ字の羅列なんです」プログラマーはまるでコンピューターと私たちユーザーの間に入ってくれる通訳者だ。

高校の勉強とコンピューター

日々進化しているIT社会。常にアンテナをはり、最新の情報をキャッチしなければならない。一方でこんな話もしてくれた。「開発の途中で行き詰ると、小さな問題に分割して、少しずつ解きほぐしていきます。パズルみたいなものですね。顧客のシステムに不具合が生じると、それに立ち向かうのは数学や物理の難しい問題に挑むのに似ています」コツコツと考え、順序良く組み立てて解決するやり方は数学や物理に通じるものがあると話す。個人的なことですが、と田原迫さんは切り出した。「英語をしっかり勉強しておけばよかったなと思います。ITの情報の最先端はアメリカシリコンバレーから発信されますし、英語ができればロシアや中国との取引もできます。インドやインドネシアは英語を話せる人が多いので優秀な技術者が多いと聞きます。世界を視野に入れたプログラマーとして戦えたら格好いいですよね」

高校の勉強とコンピューター

ボタンをポンで簡単に

プログラム(ソフト)の開発を依頼する企業にとって、その目標とする到達点は違う。例えば、テーマパークなら、1日の来場者数や、その中に子どもが何人いたかがすぐに分かるソフト。商品の売り上げが目標の会社だったら、売上や、売れ筋商品などがすぐに分かるソフト。その企業によって便利なソフトは違う。いかに企業が求めるプログラム(システム)を組めるかが求められる。「ボタンをポンと押したら、業務を簡単にしてあげられるといいなと思うんです。自分が作ったプログラムを使ったお客様に、『仕事が楽になったよ』と言われると嬉しいですね。自分の満足度=顧客の満足度だと思っています」ITの仕事は、人と接する仕事と違い、どんな時間でも自分のペースで仕事ができるという利点がある。時間の融通が利く分、できる限り満足のいくものを作ろうとするのだ。「仕事の息抜きに、ネットサーフィンをすることがあるんですが、ネット上で新しくて面白いサービスを見つけると『私も負けていられない』って逆に仕事に火がつくんですよー(笑)」スマートフォンで人の役に立つアプリのヒット商品を開発してみたいという田原迫さん。あっと驚かせてもらえる日が来るのを楽しみにしつつ、オフィスを後にした。

取材 2013年6月 No.11 しごとびと