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医療事務

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福森 あゆみ(ふくもり あゆみ)

1987年生まれ 鹿児島市出身。
坂元中、鹿児島女子高校、南九州医療秘書福祉専門学校卒業。
総合病院での勤務を経て、平成22年石塚レディースクリニックに就職。

職場に憧れの先輩がいるんです。
目配り、気配りが出来ていつも優しくて素敵です。
忙しい時も慌てず、ゆたかな感じなんです。
私もそうなりたい。


『女性に人気№1の資格は医療事務』どこかでこんなフレーズを聞いたことがある。
でも具体的に医療事務とはどのような仕事なのか。知りたいワクワク感を抱きつつ福盛さんに会いに行く。そこは、温かい照明とやさしい木琴のメロディがここちよく迎え入れてくれる、そんな場所だった。

 

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受付のお姉さんのように

「子どもの頃に親戚のお見舞に一人で病院に行った時のことです。どうしていいのか分からずにいると受付のお姉さんがやさしく声をかけてくれたんです。嬉しかった。そんな記憶が残っていました。あのお姉さんのように病院の受付で働きたいな」。
高校時代に進路を固め、専門学校に進学。医療事務を専攻した。手書きカルテ、病名と薬の関係、請求事務、レセプトなど医療事務の基礎となる知識を得た。「私の通っていた専門学校は特に接遇に力を入れていました」。接遇とは、人の立場に立って、相手の考えや気持ちに思いを寄せる、おもてなしの心だ。人と接することが多い医療従事者にとって重要なスキルである。なるほど、福盛さんの仕事ぶりを見ていて納得。患者や営業の方への対応はやわらかくて気持ちいい。

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私にとって一番難しい仕事

初めて訪れる患者から保険証を預かると名前、生年月日、保険の種類などをカルテに入力。診察が終わると、医師からカルテが返却されてくる。その管理も大切な仕事だ。「診療内容は点数化されています。例えば初診料は282点とか。点数は金額を表しているんですよ。1点は10円です。これは、国が定める診療報酬というもので診療の1つ1つに点数が決められています」。診療報酬の集計や患者の自己負担金額などはコンピューターで計算される。医療現場もIT化が進んでいる。
しかし、福盛さんは言う。「入力間違いがないか、もう1回自分の目と手で確認しています。コンピューター上で通常と違う処置や検査になっていないかとか、点数に計算ミスはないかとかです。診療報酬の点数は自然と覚えました。お金や保険証などの管理も責任を伴う仕事なので緊張します。でも一番難しいのは接遇です。不安を抱えていらっしゃった方の緊張が少しでもとれるようにお声かけをして、診察が終わられた方が気持ちよく病院を後にできるように笑顔を心がけています」。患者を守るのは医師や看護師だけではないのだ。

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医療事務の大事な業務

一般的に会社員は健康保険、自営業は国民保険に加入する。ほとんどの人の医療費は3割負担だ。では残りの7割は誰が負担するのだろうか?病院は7割の医療費を健康保険と国民保険の各保険機関に請求する。この請求書類がレセプトだ。「患者様ごとに診療報酬の1ヶ月分をまとめて提出します。レセコンというコンピューターを使っていますが、入力ミスはないか一人ひとり照らし合わせます」。
レセプトの提出期限は毎月10日。月初めは特に忙しいという。「診療時間は患者様の受付業務に集中したいので、レセプトは診療後に行います。この期間は夜9時位まで残業することも多いです。これを言ったらいけないかもしれないんですが、たまに眠たくなったりします。だからそんな時は立ち上がったり、歩き回ったり(笑)。いつもより早く終わった時は嬉しいです」

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ライフステージに合わせて『いつでも、どこでも』

医療事務=資格というイメージが強いが、実際には資格がなくても従事できるという。「ただ、資格を持っていたほうが最初に苦労しないかもしれません。医療事務は、女性にとって働きやすい仕事だと思います」。まだまだ女性にとって育児後の仕事への復帰などハードルがある社会だが、医療事務はブランクがあっても再就職しやすいという。「私自身も結婚して子どもが生まれても医療事務の仕事を続けたいと思っています。職場に憧れの先輩がいるんです。目配り、気配りが出来ていつも優しくて素敵です。忙しい時も慌てず、ゆたかな感じなんです。私も先輩みたいになりたいです。私の目標です」。そんな話をしてくれる福盛さんも素直で素敵だ。医師をはじめ看護師、医療事務、患者のみなさんがアットホームに感じる。『1つのチーム』がそこにあった。この日、福盛さんから中・高校生のみなさんにメッセージを頂いた。「色々なことに挑戦して経験して。そして簡単に諦めないこと、頑張ることを身につけて下さいね」。

 

取材:2015年11月